会社のソファーで眠れない夜を過ごした。
でも被災地の人たちにとってはそんなちっぽけな事とは比較にならない不安な夜だったことだろう。
そしてそれは今も続いている。テレビの映像を通じて映し出される光景に言葉を失う。
マグニチュード9.0。観測史上最大規模の地震。津波の凄まじさ。心が折れそうになる。
だが、そんな事ではいけないと自分を戒める。
自然の力に良いも悪いもないのだから。これも明らかな現実と受け止めなければならない。
我々は甘く考えていたのだ。技術を過信し、自然を軽んじ、人を猜疑し、政治に甘え、自然の脅威や人の命の大切さを思うことなく、要は自分さえ良ければいいのだと、勝手放題だった事を恥じる。
原子力発電所などはその好例だ。絶対安全な事などない。私達はそんな当たり前の真実にさえ気づくのを怠っていたと思う。これまでの能天気の代償は誰も購う事などできない。だからこそ犠牲になった人達の為にも、私達はこの大震災の現実をしっかりと受け止め、強い気持ちと、みんなで支えあうことの尊さを忘れずに、もっと素晴らしい新しい日本を造っていかなければならない。
何から始めればいいかも分からない。一つだけ言えるのは、私たち一人ひとりが自分で考え、そして勇気を持って行動することである事は確かという事だ。